北アルプス

【剱岳②】カニのタテバイを越えて念願の登頂!別山尾根ルート

おいじ@登山
剱岳山頂から稜線を見下ろす
剱岳山頂から、歩いてきた稜線を見下ろします

📋 この記事のポイント

剱岳テント泊2日目・3日目のレポートです。
2日目は念願の剱岳登頂!夜明け前に出発し、カニのタテバイ・ヨコバイを越えて標高2,999mの頂へ。
3日目は無事に下山して立山を後にしました。アラフィフ夫婦でも登れた——その記録をお届けします。

📋 結論からひとこと

念願の剱岳に、夫婦そろって登頂できました。
未明にヘッデンで出発し、番号のついた鎖場をひとつずつ越えていく緊張の一日。カニのタテバイは怖かったですが、山頂からの大パノラマがすべてを報われる時間にしてくれました。

📊 今回の山行データ(YAMAPより)

項目データ
山名剱岳(2,999m)
2日目ルート剱沢キャンプ場 → 一服剱 → 前剱 → 剱岳山頂 → 剱沢キャンプ場(往復)
3日目ルート剱沢キャンプ場 → 剱御前小舎 → 雷鳥沢 → 室堂 → 立山駅
2日目天気快晴
3日目天気曇り
2日目のルート図(剱沢から剱岳山頂ピストン)
2日目のルートです

【2日目】夜明け前に出発!暗闇の中で剱岳へ向かう

2日目の朝、目が覚めたのはまだ真っ暗な時間帯でした。
テントの外に出ると、満天の星空。そして目の前には、夜の闇に黒くそびえる剱岳のシルエット。😕

暗闇に浮かぶ剱岳のシルエット
暗闇の中、剱岳のシルエット

今日がいよいよ本番です。

実は朝起きてからも内心不安😰で「やっぱりやめようかな・・」と考えていました。

が・・もう腹をくくって「行こう!」😤と決め・・
ヘルメットをかぶり、グローブを装着。できるだけ軽くするためにザックをコンパクトにまとめ、夜明け前に剱沢キャンプ場を出発。まずはこの先の「剣山荘」に向かいます。
5:00に登山開始です🫡

先行する登山者のヘッドランプの灯り
他の登山者のヘッドランプの灯りが見えます。見失わないよう妻にマーカーランプを付けました

「剣山荘」までは結構なガレ場ルートです。
つまずいたりしないようにヘッドランプでしっかり足元を確認しながら進みます。
テント場から約20分ほどかかりました。

ヘッデンの灯りで夜明け前の道を進む
ヘッデンを頼りに「剣山荘」を目指します
5時20分、剣山荘に到着して最終準備
5:20「剣山荘」に到着。ここで最終準備

「剣山荘」でトイレをお借りして、最終準備を済ませ気合を入れ、いざ出発です!😤

振り返って見る剣山荘と剱沢
振り返って「剣山荘」。なんだろう・この安心感😌
雲海から昇るご来光
ご来光!🌅
朝日に赤く染まり始めた山肌
山肌が赤く焼けてきました🤩

💡 剱岳登山の必須装備

剱岳の別山尾根ルートはヘルメット・グローブが必須です。
鎖場が多く手を使う場面が多いため、グローブがあると安心です。
軽量化のため、登頂日はキャンプ場にテント装備をデポして軽荷で臨みました。

一服剱・前剱へ 鎖場の連続始まる

剱沢キャンプ場から剱岳へのルートは別山尾根ルート
ルート上の13個の鎖場には番号付きの標識が設置されており、現在地を把握しながら登れるので安心です。

序盤の鎖場を登る
一番目どこだった?
岩がゴロゴロした斜面を登る
楽しそうです

まずは一服剱(2,618m)へ。
ここまでは比較的歩きやすい道です。「剣山荘」より約30分

紅葉の稜線と歩いてきた道を振り返る
振り返って絶景😁
「一服剱」の標識に到着
6:00「一服剱」到着!
一服剱から見上げる前剱
次は前剱を目指します😀

一服剱を越えると、いよいよ前剱(2,813m)への登りが始まり、徐々に岩場・鎖場が増えてきます。

振り返ると先ほどまでいた一服剱
振り返ると先ほどまでいた「一服剱」

鎖は一本ずつしっかり持ち、三点支持を意識しながら慎重に登ります。

岩場の登りが続く
岩場の登りが続きます。まだまだ序の口
鎖を頼りに大岩の脇を登る
鎖を頼りに大岩の脇をよじ登ります
前剱への岩稜を登る
前剱へと続く岩稜。傾斜が増してきました
大きな岩が積み重なる登り
大きな岩が積み重なる登り。三点支持で慎重に

約1時間ほど登り「前剱」に到着!😃

前剱から見下ろすテント場方面の稜線
前剱よりテント場方面。
前剱(2,813m)の山頂に到着
7:00「前剱」(2,813m)登頂!
前剱から見えるラスボス・剱岳本峰
あれがラスボス。

核心部・カニのタテバイ ここが剱岳最大の難所

前剱を越えるとすぐに、ネットや雑誌などでよく目にする「5番鎖場」が現れます。
「5番の鎖場で足がすくんで怖くなるようなら、この先(カニのタテバイなど)に行くのはあきらめて引き返そう」と言われるくらい、最初の「実力テスト」のような場所らしい🫪

5番鎖場手前の細い鉄の橋を渡る
5番鎖場手前の、長さ4メートルくらいの鉄の細い橋
😰風が吹いていなくてよかったです😅
踏み外し厳禁のトラバースを全集中で進む
踏み外すと一発アウトです🥶全集中します。

なんとか5番鎖場クリア・・テストは合格のようです😅

標識の数字が「6番・7番・8番」へと進むにつれ、傾斜は急になり、鎖場も本格的になってきます。

6番鎖場のプレート
6番
7番鎖場のプレートと鎖
7番

高度感もじわじわと増してきますが、足元と鎖に集中して着実に進みます。

ザレた斜面を慎重に進む
カニのタテバイへ向けて、ザレた斜面を慎重に進みます
8番鎖場のプレートと進路の矢印
8番

前剱を越え約1時間。いよいよ剱岳最大の難所として名高い「カニのタテバイ」が現れます。
ほぼ垂直に切り立った岩壁に張られた鎖を使って登る、文字通り「カニのように」岩に張り付いて登る場所です。

カニのタテバイを登る人が小さく見える岩壁
カニのタテバイを登っている人が見えます

高さは約30m。見上げると息をのむような岩壁ですが、ひとつひとつの手がかり・足がかりは意外にしっかりしています。
「焦るな、確実に!」と自分に言い聞かせながら、鎖と鉄の杭をしっかり持って一歩一歩登りました。
下は見ないように少しづつ、少しづつ進みました。
「次に登ってくる人を待たせたくない」と内心焦りながらも集中しました。🫪

カニのタテバイ(9番鎖場)に取り付く
8:20「カニのタテバイ」取り付き到着
妻はめちゃくちゃ楽しんでいるようです。

私は基本的に高所は苦手なので、はっきり言って「怖かった」です。
結果的に登ることが出来ましたが、もう2度と来ることは無いと思います😅

垂直に近いカニのタテバイを登る
もう2度とここを登ることなないでしょう😫

⚠️ カニのタテバイで気をつけること

・上り専用ルートです(下りはカニのヨコバイ)
・焦らず三点支持を徹底する
・前の人との間隔を十分に保つ
・グローブ必須。岩が濡れているときは特に慎重に

剱岳山頂(2,999m)登頂!360度の大パノラマ

核心部を抜けホッとして振り返ると歩いてきたルートなんでしょうが、どこをどう歩いてきたかさっぱりわかりません・・それぐらい余裕がなかったんでしょうね😰

登ってきた岩稜を振り返る
どこをどう来たのやら・・
山頂直下、最後の岩場を登る
もう少し😫
早月尾根との分岐標識
早月尾根との分岐

カニのタテバイより約40分進むと、突然視界が開けました。
剱岳山頂(標高2,999m)——ついに、たどり着きました。

剱岳山頂の祠の「剱岳」プレート
9:00「剱岳」登頂!😁

目に飛び込んできたのは、雲海に浮かぶ山々の大パノラマ。
白山、槍ヶ岳、後立山連峰、遠く富士山まで見渡せるほどの快晴。
「登ってきてよかった」——その一言しか出てきませんでした。

剱岳山頂の祠の前で夫婦で記念撮影
山頂にて。この笑顔?がすべてを語っています

山頂でエネルギー補給と写真を撮ったりとしばらく休憩😁

山頂の岩の上(怖くて先端までは行けず)
私は怖くてこの位置まで進むことが出来ませんでした😭
山頂からの遮るもののない大パノラマ
遮るものが何もな大パノラマ!。最高の一瞬でした

下山:カニのヨコバイを慎重に通過

感動の山頂を後にして、9:50に下山を開始します。
下りで待ち受けるのが、もうひとつの核心部「カニのヨコバイ」
岩壁をカニのように横に移動する鎖場で、こちらは下り専用ルートです。

登りのタテバイより難易度が高いと言われるヨコバイ。

妻は小柄で足の置き場を確認しずらいと思い、私が先行します。😬
足の置き場を確認しながら、一手一足ずつ確実に移動します。
個人的にはタテバイより下りのヨコバイの方が恐怖感は無かったです。

妻の番の時「あと10センチ足を下ろしたとこに足場があるよ😲」と声に出しながら進みました。

下山開始。赤い矢印でルートを確認
私が先行します😤
ハシゴを慎重に下りる
手を滑らさないようしっかり掴んで・・

平蔵のコルを越えてからは、前剱・一服剱を経由して来た道を戻ります。
下りは登り以上に慎重に。ザレた岩場でスリップしないよう、一歩一歩確認しながら下りました。

11番鎖場のプレート
下山路、11番鎖場のプレート
12番鎖場のプレートと赤ペンキの印
12番鎖場。赤ペンキの印を頼りに進みます

後半の登りの鎖場は足の筋肉疲労もあってか、体を持ち上げるのが辛かったです😵‍💫
太ももがプルプルして、呼吸も荒くなります・・

鎖を掴んで慎重に下る
鎖をつかんで一歩ずつ慎重に下ります
剱沢と立山方面を眺めながら下山
剱沢と立山方面の大パノラマを眺めながら下山
雲海と岩峰を眺めながらの下り
雲海と岩峰の眺めに何度も足が止まります
岩場の下りが続く
13番鎖場へ。岩場の下りはまだまだ続きます
一服剱まで戻ると雲が上がってきた
12:00ごろ「一服剱」まで戻ってきました😵‍💫雲も上がってきました

剱沢キャンプ場に帰還!

最後のザレ場を慎重に進み、ようやく安心の「剣山荘」に到着。(12:30)
かなり疲れました・・😵‍💫

剣山荘の看板前まで無事帰還
なんかホッとしますね😌
剣山荘前で荷物整理してひと休み
とりあえず荷物整理
ご褒美の缶ビール
ビールもゲット😋

「剣山荘」で食事をいただき、1時間ほど休憩させていただきました。
お土産も物色😃

「剣山荘」はとっても綺麗でスタッフさんも優しい本当に素晴らしい山小屋です。

次はこの山小屋に泊まるために来たいですね。(剱岳は登りません・・眺めるだけでOK)👌

剣山荘を振り返る
剣山荘を振り返り・・
我が家(テント)が待つ剱沢へ戻る
我が家(テント)に向かいます

無事に我が家のある剱沢キャンプ場帰還しました。(14:30)

テントに戻って横になった瞬間の充実感は、言葉では表せないものでした。
「登れてしまった・・」
その事実が、じわじわと体の中に染み渡っていきました。

明日の下山に備え就寝・・😴

実はこの日の晩はかなりの暴風雨でした。風も強くテントの張り綱を貼り直したりしました。😭
トイレに行くのも一苦労でした・・

【3日目】曇り空の中、剱沢キャンプ場を撤収して下山へ

3日目は朝も雨が止まず、撤収準備のタイミングを見計らいます。
昨日の快晴が嘘のようでした。🥲

雨が上がった瞬間に速攻でテントを拭いてたたみ、70リットルのザックに全ての荷物を詰め込みます。(今日は帰るだけなのでホント適当に詰め込みました)

2泊お世話になった剱沢キャンプ場を後にして、下山開始です。(7:20)

雨が上がった隙にテント撤収準備
雨が上がったので急いで撤収準備!
昨日登った剱岳を見上げる
昨日はあれに登ったんだな・・

剱御前小舎〜雷鳥沢〜室堂 草紅葉の中を歩く

剱沢キャンプ場からザレた道を登り返し、剱御前小舎を目指します。

剱御前小舎への登り返しを牛歩作戦で
剱御前小舎へ向けて登り返します。急登なので牛歩作戦。

疲労が溜まっているので、一歩一歩ゆっくり登る「牛歩作戦」です😅

ペースを落とさず40分ぐらいかけてゆっくり進み、8:00に剱御前小舎到着。

黙々と登っていたせいかあっという間でした。

分岐の看板と背後にそびえる剱岳
分岐の看板。背後にそびえるのは剱岳です

剱御前小舎からは雷鳥沢を経由して室堂へ。
曇り空でも、草紅葉の赤と黄のコントラストは美しく、歩いていて飽きません。
重いザックも「もう少しで終わる」と思えば不思議と足が動くものです。

草紅葉の中の下山路を歩く
草紅葉の中の下山路。曇りでも十分美しい景色でした
キャンプ場手前の川と木橋を渡る
キャンプ場手前の川
雷鳥沢の建物前に集まる団体
自衛隊の訓練?🧐
紅葉の雷鳥沢を黙々と歩く
黙々と歩きます
帰りにキツい室堂への石段の登り
帰りのここがキツイんです😵

12:00・・室堂ターミナルに到着し、バスとケーブルカーを乗り継いで立山駅へ。
2泊3日の剱岳テント泊登山が、無事に終わりました。

🕐 2日目・3日目 タイムライン

── 2日目(10月3日)──

5:00 剱沢キャンプ場 出発

夜明け前・ヘルメット・グローブ着用

6:00 一服剱(2,618m)

最初のピーク 鎖場スタート

7:00 前剱(2,813m)

本格的な鎖場の連続 快晴の大展望

9:00 🏔️剱岳山頂(2,999m)登頂!

快晴!360度の大パノラマ

9:50 下山:カニのヨコバイ

下りの核心部 慎重に通過

14:30 剱沢キャンプ場 帰還

お疲れさまでした!もう一泊します

── 3日目(10月4日)──

7:20 剱沢キャンプ場 撤収・出発

曇り テントをたたんで下山開始

8:00 剱御前小舎 → 雷鳥沢

草紅葉の中を室堂へ向かう

12:00 室堂 → 立山駅 下山完了

ケーブルカー・バスで無事帰着

🏔️ 2泊3日のまとめ

「いつかは剱岳」と思い続けて何年も経ちました。
アラフィフになってからようやく挑んだこの山は、想像以上に険しく、そして想像以上に美しい山でした。

カニのタテバイもヨコバイも、確かに怖かった。
でも「怖いから登れない」ではなく「怖いけど確実にやれば登れる」ということを体で覚えました。
アラフィフでも、準備をしっかりすれば剱岳は登れます。

この山行が、私たち夫婦の大きな自信になりました。

管理人
管理人
駆け出しブロガー
はじめまして、「おいじ」です。
40代になってから、夫婦でのんびり登山を始めました。体力に自信があるわけではありませんが、「まだ見ぬ景色に出会いたい」という気持ちで、マイペースに山を楽しんでいます。
最近はカメラにも挑戦中の初心者です。
このブログでは、アラフィフの無理しない登山や装備、夫婦登山のあれこれを、同じ目線でゆるっと綴っています。
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