【槍ヶ岳①】上高地から槍沢ルートで槍ヶ岳山荘へ|小屋泊2泊3日

夫婦そろってずっと憧れていた槍ヶ岳に挑んできました。
槍ヶ岳は北アルプスにそびえる標高3,180mの名峰です。天に向かってまっすぐ尖った「槍の穂先」が特徴で、日本百名山のひとつにも数えられています。その姿はまさに登山者の憧れと言ってもいいかもしれません。
とはいえ、私たちはガチ勢ではなく、自他ともに認める貧脚夫婦。今回は体力に自信がないぶん、無理をしない2泊3日の小屋泊にしました。この記事では、1日目から2日目のお昼に槍ヶ岳山荘へ到着するまでをお届けします。
📋 結論からひとこと
王道コースで槍沢ロッジに1泊するプランは、体力に自信がない方にもおすすめです。
ただし2日目に欲張って東鎌尾根へ上がったのは、私たちには失敗だったと大反省。素直に通常ルートで行けばよかったです……。
📊 今回の山行データ(YAMAPより)
| 項目 | データ |
|---|---|
| 山名 | 槍ヶ岳(標高3,180m/北アルプス・日本百名山) |
| 日程 | 2泊3日 小屋泊(2024年7月31日〜8月2日) |
| 活動距離(全行程) | 約43.1km |
| 累積標高差(全行程) | ↑約2,190m ↓約2,190m |
| この記事の範囲 | 1日目〜2日目 槍ヶ岳山荘到着まで |
槍ヶ岳と王道・槍沢ルートについて
槍ヶ岳の標高は3,180m。実は日本で5番目に高い山です。その尖った姿から「日本のマッターホルン」と呼ばれることもあり、江戸時代の僧・播隆上人が開山したと伝わる歴史ある山でもあります。
今回歩いた槍沢ルートは、上高地から槍沢に沿って登る一番の王道コースです。距離は長いものの登りは比較的ゆるやかで、危険な岩場はほぼ最後の穂先に集中しています。体力さえうまく配分できれば、私たちのようなゆる登り夫婦でも挑戦できるルートだと思います。
ただし上高地から槍ヶ岳山荘までは片道約20km。1日で槍ヶ岳山荘まで行くには、健脚向けになりますので、槍沢ロッジで1泊する今回のプランがちょうどいい塩梅でした。
アクセスは上高地から(マイカー規制あり)
上高地はマイカー規制のため、自家用車では入れません。長野県側の沢渡(さわんど)か、岐阜県側のあかんだな駐車場に車を停めて、シャトルバスまたはタクシーに乗り換えます。
我々は「あかんだな駐車場」にマイカーを停めました。
上高地バスターミナルには登山届のポスト、トイレ、売店がそろっています。私たちも朝6時半にここへ到着し、準備を整えてから歩き始めました。
1日目:上高地から槍沢ロッジへ、定番の林道歩き
朝6時半ごろ、上高地に到着しました。準備を終えて、いよいよ出発です。今回はあえてゆったり日程を組んだので、初日から気持ちにも余裕があります。
本日の目的地は槍沢ロッジ。ここで一泊して、翌日に槍ヶ岳山荘を目指す王道コースです。夏場は体力をいかに温存できるかが勝負だと思っているので、私たちには無理のないこの行程がぴったりでした。


横尾までは、定番の林道歩きが続きます。明神、徳沢と通過しながら、ペースよく歩いて10時ごろには横尾に到着しました。アップダウンも少なく、おしゃべりしながら歩ける区間です。

この横尾は、涸沢や蝶ヶ岳、そして槍ヶ岳へと道が分かれる分岐点。多くの登山者がそれぞれの目的地へ散っていきます。もちろん私たちは槍ヶ岳方面へ。

横尾から先は、気持ちのいい沢沿いの道。せせらぎの音を聞きながら歩きます。


12時半ごろ槍沢ロッジに到着しました。ここまでは登りもそれほどキツくなく、私たちでも問題なく歩けました。

初日はここまで。翌日の本番に備えて、ゆっくり体を休めます。
🕐 1日目のタイムライン
06:41 上高地スタート
準備を終えて出発
09:03 徳沢
林道歩きの途中
10:46 横尾(分岐点)
ここから槍ヶ岳方面へ
12:34 槍沢ロッジ到着
1日目はここで一泊
小屋が多くて補給しやすいのが槍沢ルートの魅力
上高地から横尾までは、明神・徳沢とおよそ1時間おきに施設が現れます。トイレも水の補給もできるので、ペース配分がとてもしやすい区間です。
横尾から先も、槍沢ロッジ、殺生ヒュッテ、ヒュッテ大槍と小屋が点在しています。「次はあそこまで頑張ろう」と目標を細かく刻めるのは、体力に自信のない私たちにとって大きな安心材料でした。
槍沢ロッジは「お風呂のある山小屋」
槍沢ロッジといえば、山小屋なのにお風呂があることで知られています。歩いた汗を流せるのは、翌日に本番を控えた身には本当にありがたい存在です。
樹林帯の中に建っているので、稜線の小屋と違って強い風の音に悩まされることもありません。翌日に備えて、この日は早めに就寝です。
2日目:標高を上げて、いよいよ槍ヶ岳山荘へ
翌朝、朝食を済ませて6時前にロッジを出発しました。

ここからが本日の本番です。少しずつ標高を上げていきます。

日が昇るにつれて、日差しもどんどん強烈になってきます。さえぎるものがなく、じわじわと体力を奪われていく感覚です。水分補給、アミノバイタルでアミノ酸、行動食でエネルギー補給を、とにかくこまめに行いました。


途中、外国人登山者のグループと出会ったのですが、これがものすごい軽装で驚きました。タンクトップに短パン、ザックも小さくて、まるで日帰りハイキングのような装い……。標高3,000m級の山だと思うと、なかなか衝撃的な光景でした。

💪 ① 日傘とこまめな補給が効果的
風がなく日差しの強いこの日、活躍したのがモンベルの日傘です。使う場所と状況は選びますが、開けた場所や休憩時には体力の消耗を防いでくれて本当に重宝しました。水分・アミノ酸・行動食のこまめな補給とあわせて、夏山の暑さ対策はやっぱり大事だと実感しました。

夏の槍沢で効いた暑さ対策3つ
この日の登りで実感した、夏の槍沢の暑さ対策をまとめておきます。
① こまめな水分・塩分・アミノ酸の補給。「のどが渇く前に飲む」を徹底しました。
② 行動食は歩きながらでも食べられるものを。エネルギー切れになってからでは遅いです。
③ 日傘。使えるのは開けた場所や休憩時に限られますが、直射日光を遮る効果は想像以上でした。
標高が上がれば涼しくなる、と思いがちですが、遮るものがない夏の槍沢は別物です。「夏山の敵は暑さ」だと痛感しました。
道中、殺生ヒュッテに立ち寄って休憩。ここで一息ついて、いよいよ山荘までのラストスパートです。


ここで私たち、ちょっとした選択ミスをしてしまいます。そのまま東鎌尾根まで上がり、尾根沿いに歩いて槍ヶ岳山荘を目指すルートを選んだのです。

景色はいいんですけど・・


……これが、少し後悔することになりました。

⚠️ 東鎌尾根は下調べ不足でした
東鎌尾根は思った以上に危険ゾーンで、ハシゴもあり、後半の体力消耗とあいまってかなりハードでした。素直に尾根へ上がらず、通常ルートで行けばよかったというのが正直な反省です。下調べ不足を痛感しました……。同じルートを検討している方は、自分の体力と相談のうえ、無理のない選択をおすすめします。
殺生ヒュッテから山荘へは2つの道
殺生ヒュッテから槍ヶ岳山荘へは、斜面をジグザグに登る通常ルートと、東鎌尾根に上がって稜線をたどるルートがあります。私たちは後者を選んでしまいました。
尾根ルートは景色こそ良いのですが、ハシゴや高度感のある箇所が続き、疲れのたまった後半の脚にはかなり堪えました。特別な理由がなければ、素直に通常ルートを選ぶのが無難だと思います。
「地図上で近く見えるから」で道を選ばず、ハシゴや岩場の有無まで下調べしておくこと。今回の山行で一番の学びでした。
ヘロヘロになりながらも、なんとか無事に12時ごろ、槍ヶ岳山荘に到着しました。やっとたどり着いた😭、という安堵でいっぱいです。

まずは休憩と食事をいただいて🍚、体力の回復に努めます。目の前にはいよいよ、憧れの槍の穂先がそびえています。

槍沢ルートはこんな人におすすめ
① 岩場の経験は少ないけれど、3,000m級の頂に挑戦してみたい方
② 山小屋泊で、余裕のある日程を組みたい方
③ 休憩・補給ポイントの多いルートで安心して歩きたい方
逆に、日程が1泊しか取れない場合はかなりの健脚向きになります。私たちのように2泊3日に分ければ、ぐっと現実的になりますよ。
🏔️ まとめ
王道コースで槍沢ロッジに1泊するプランは、へっぽこの私たちでもしっかり歩き切れました。余裕を持った日程と、こまめな休憩、補給・暑さ対策が効いたと思います。
一方で、2日目の東鎌尾根は完全に下調べ不足。私たちにとっては少し危険だなと感じました。無理せず通常ルートを選んでおけばよかったです。失敗も含めて、私たちの大事な経験です。
さて、休憩を終えたら、いよいよ本命の穂先アタックに挑みます。続きは次の記事でお届けしますので、よかったらお付き合いください。
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