北アルプス

【常念岳】目の前に槍ヶ岳の大展望!常念小屋泊でご来光登山

おいじ@登山
常念岳山頂から朝焼けに染まる北アルプスの稜線を望む
朝焼けに染まる北アルプスの稜線。この眺めが今回のハイライトでした

「北アルプスの小屋泊、そろそろ次はどこに行く?」。そんな会話から選んだのは、常念岳(じょうねんだけ)でした。北アルプスの中では比較的登りやすいと言われている山です。「私たちでも大丈夫そうだね」😄と、常念小屋に泊まる1泊2日の計画を立てました。

ルートは、沢沿いを登っていく一ノ沢ルート。お目当ては、常念乗越(じょうねんのっこし)から見えるという槍ヶ岳の大展望と、山頂でのご来光です。

ところが今回も、出発前からへっぽこぶりが発動。登山口の駐車場に着いてから、小屋代の現金を下ろし忘れたことに気づき、まさかの麓のコンビニへ逆戻り。いきなり約1時間のタイムロスです。

それでも結論から言うと、この山旅は大正解でした。乗越に着いた瞬間、視界いっぱいに広がる槍ヶ岳。今思い出しても圧巻の景色でした。

常念乗越の道標越しに雪をまとった槍ヶ岳を眺める登山者
常念乗越に立つと、目の前にこの槍ヶ岳。まさに「槍を眺める特等席」でした

📋 結論からひとこと

常念岳は「槍ヶ岳を眺める特等席」
常念乗越にたどり着いた瞬間、雲ひとつない空に槍ヶ岳がそびえていました。翌朝は、朝焼けに染まる北アルプスとご来光まで味わえて、小屋泊デビューにもぴったりの山だと感じました。

常念岳って、どんな山?

常念岳は、長野県の松本市と安曇野市にまたがる、標高2,857mの山です。北アルプスの前衛・常念山脈の主峰で、日本百名山のひとつに数えられています。

安曇野側から見上げると、きれいなピラミッド型。地元では田植えの時期を知らせる山として親しまれてきたそうで、春に雪形の「常念坊」が現れることが、山名の由来とも言われています。

今回のルート:一ノ沢コース

今回歩いたのは、常念岳の定番と言われる一ノ沢ルートです。標高約1,300mの一ノ沢登山口から、常念小屋の建つ常念乗越(標高約2,460m)まで、沢沿いの道をひたすら登っていきます。

「登りやすい」と言われるのは、道がよく整備されていて危険箇所が少ないから。とはいえ登山口から山頂までの標高差は約1,500mあるので、体力はしっかり必要でした。後半に待ち構える急登「胸突八丁(むなつきはっちょう)」が、このルートの頑張りどころです。

一ノ沢登山口へのアクセスと駐車場(2024年6月当時)

私たちが登った2024年6月当時は、マイカーで登山者用駐車場まで入れました。登山口の約1.1km手前に第1・第2駐車場(各約30台・無料)があり、そこから登山口までは歩いて15分ほど。登山口にはトイレと山岳相談所があり、登山届もここで出せます。

⚠️ 林道通行止めの注意(2026年7月現在)

私たちが登ったあとの2024年8月に林道一の沢線が崩落し、現在は一般車両が通行止めになっています(復旧は2026年10月末予定とのこと)。タクシーで崩落箇所の手前まで入り、登山口まで約1.5kmを歩く形になるようです。計画の際は、安曇野市公式サイトなどで最新情報を必ず確認してください。

常念乗越に建つ「常念小屋」

今回お世話になった常念小屋は、常念乗越に建つ歴史ある山小屋です。なんといっても、小屋の目の前に槍ヶ岳がそびえるロケーションが最高でした。

宿泊は予約制。料金は2026年7月現在の公式サイトによると、1泊2食付き16,000円・素泊まり11,000円です(私たちが泊まった2024年6月は、もう少し安かった記憶があります)。山の上では現金が頼りなので、お金の準備はお忘れなく。私たちのような悲劇が起きます(後述)。

今回の山行データ(YAMAPより)

📊 今回の山行データ(YAMAPより)

項目データ
山名常念岳(じょうねんだけ・2,857m)
日付2024年6月19日(水)〜20日(木)・1泊2日(常念小屋泊)
活動時間13時間43分(うち休憩 約2時間)
歩行距離約13.7km
累積標高差↑1,659m ↓1,567m
コース難度きつい(YAMAPコース定数37)

「登りやすい」と言われる常念岳ですが、数字を見るとなかなかのボリューム。1泊2日に分ければ、私たちのようなゆる登山夫婦でも無理なく歩けました。

1日目:へっぽこ発動からの、一ノ沢登り

スタート前に、まさかの1時間ロス

早朝、登山口近くの駐車場に到着。「さあ準備しよう」というところで、ふと気づきます。小屋代の現金を下ろすのを忘れていました。

「……コンビニ、戻る?」「戻るしかないよね……」。無言で車をUターンさせ、麓のコンビニまで往復。ここで約1時間のタイムロスです。正直、この時点でだいぶ萎えました。

それでも気分を入れ替えて、7時前には準備完了。改めて、登山開始です。

早朝の一ノ沢登山口と熊出没注意の看板
一ノ沢登山口からスタート。「熊出没」の看板にちょっとドキッとします😱

沢の音と新緑に癒される樹林帯

歩き始めると、そこはよく整備された歩きやすい道。名前のとおり沢に沿って登っていくルートで、水の音がずっと耳に心地いいんです。萎えていた気持ちも、いつの間にか回復していました。

新緑の一ノ沢沿いの登山道でスマホ撮影する登山者
沢の音と新緑に癒されながら登っていきます。思わず足を止めて撮影タイム

途中、何度か沢を渡る箇所もあり、丸太の橋をおっかなびっくり渡ります。景色が次々に変わるので、長い登りでも飽きません。道の脇には残雪もちらほら見えましたが、この時期、登山道の上には雪はありませんでした。

一ノ沢の丸太橋をストックを使って慎重に渡る登山者
丸太の橋を、滑らないように慎重に渡ります

噂の急登「胸突八丁」

10時半ごろ、標高2,090m地点の胸突八丁に到着しました。「胸を突くような急坂」という名前のとおり、ここからは階段の多い急登が続きます。

標高2,090m地点にある胸突八丁の道標
標高2,090mの胸突八丁に到着。ここからが頑張りどころです
胸突八丁の木の階段を登る登山者
名前のとおりの急坂。階段をひたすら登っていきます😤

「そろそろ休憩しようか」を合言葉に、こまめに足を止めながら、ゆっくり登っていきます。振り返れば谷に大きな雪渓。6月の北アルプスらしい景色に励まされました。

谷に残る大きな雪渓と、木段を登る登山者
乗越手前の大きな雪渓。6月の北アルプスらしい景色です

常念乗越で、目の前に槍ヶ岳!

そして12時過ぎ、ついに常念乗越に到着。たどり着いた瞬間、目の前に槍ヶ岳が飛び込んできました。

常念乗越の道標と遠くにそびえる槍ヶ岳
12時過ぎ、常念乗越に到着。道標の向こうに槍ヶ岳が見えています

雲ひとつない快晴に、雪をまとった槍・穂高の稜線。思いのほか槍ヶ岳が近くに感じて「うわ、すご😳」と、ふたりしてちょっと感激。🤩ここまでの疲れも、現金事件のモヤモヤも、この一瞬で全部チャラです。

常念小屋の赤い屋根越しに望む槍ヶ岳と穂高連峰
常念小屋の赤い屋根と、雪をまとった槍・穂高。小屋の目の前がこの景色です

常念小屋で、のんびり過ごす午後

デッキで槍を見ながら贅沢ランチ

乗越のすぐそばに建つ常念小屋にチェックインして、まずはお昼ごはん。木彫りの扁額が渋くて、歴史を感じます。

石段を下りて常念小屋の入口へ向かう登山者
常念小屋にチェックイン。石段を下りて入口へ向かいます
常念小屋の入口に掲げられた木彫りの扁額
木彫りの扁額が渋い! 歴史を感じる山小屋です

いただいたのは、カレーライスとうどん。そして夫は我慢できずに生ビールも。デッキ席から槍ヶ岳を眺めながらのランチは、それはもう格別でした。

常念小屋のデッキでカレーライスとうどんの昼食
デッキ席で贅沢ランチ。カレーとうどん、そして私は我慢できずに生ビールも😋

妻は食べる前に撮影会。気持ちは分かります。この景色は、撮らずにいられません。

常念小屋のデッキから槍ヶ岳をスマホで撮影する登山者
妻は食べる前に撮影会。この景色は、撮らずにいられません😑

今日は登らない、という贅沢

この日は山頂を目指さず、小屋でのんびり過ごすことにしていました。山頂は明日の朝、ご来光と一緒に踏む計画です。時間を気にせず、槍を眺めてぼーっとする。こんな午後も、小屋泊ならではの贅沢ですね。

夕焼けと、安曇野の夜景

17時ごろに夕食をいただいたあとは、小屋のまわりをお散歩。ここのテント場は目の前に槍ヶ岳が見える絶好のスポットですね👍

常念乗越のテント場と夕方の槍・穂高連峰
小屋前のテント場。テントを開ければ目の前に槍ヶ岳という贅沢な立地です

夕日に染まりはじめた常念岳。

夕日に染まりはじめた常念岳
夕日に染まりはじめた常念岳。明日の朝、あの頂を目指します

槍ヶ岳に沈んでいく夕陽を見ながら、明日のご来光に備えて早めに就寝しました。

夕暮れの空に浮かぶ槍ヶ岳のシルエット
槍ヶ岳のシルエットが夕空に。この景色を目に焼き付けて、早めに就寝です

🕐 1日目のタイムライン

6:20ごろ 一ノ沢登山者第1駐車場を出発

現金事件で約1時間ロスしたあと、ようやくスタート

6:50 一ノ沢登山口から登山開始

トイレなど最終準備をすませ、沢沿いの道へ

10:30ごろ 胸突八丁

階段の急登を、休憩をはさみながらゆっくり

12:16 常念乗越・常念小屋に到着

槍ヶ岳の大展望! 午後は小屋でのんびり

2日目:ご来光の常念岳山頂へ

ヘッドライトの灯りで、未明のアタック

2日目は、4時前から行動開始。大きな荷物は小屋に預けて、最低限の荷物だけアタックザックに詰めて山頂を目指します。身軽って素晴らしい。

夜明け前の常念岳から見下ろす安曇野の夜景
夜明け前、眼下には安曇野の夜景。ここからヘッドライトで山頂を目指します

ザレ場・ガレ場の道を、ヘッドライトの灯りで一歩ずつ。空がだんだん白んでくると、岩がやさしいオレンジ色に染まりはじめました。

朝焼けの空の下、常念岳の岩場を登る登山者
朝焼けに染まりはじめた岩場を、一歩ずつ登っていきます

登頂目前で、朝日が昇る

山頂に着く少し前、安曇野の空に太陽が顔を出しました。真っ赤な朝日が、ゆっくりと昇っていきます。

安曇野の空に昇る真っ赤な朝日
山頂目前で、安曇野の空から真っ赤な朝日が昇ってきました

振り返れば、雪をまとった北アルプスの稜線が、ほんのりピンクに染まっていきます。この瞬間のために早起きしたんだなあと、しみじみ。足を止めて、ふたりでしばらく見入ってしまいました。

朝焼けにピンク色に染まる雪の槍・穂高連峰
振り返れば、雪をまとった稜線がほんのりピンク色に。早起きのごほうびです

常念岳山頂、2,857m!

そして5時ごろ、常念岳山頂(2,857m)に登頂しました。山頂には小さな祠があり、その向こうには雪をまとった槍・穂高の大パノラマ。360度、どこを見ても絶景です。

常念岳山頂の祠と槍・穂高連峰の大パノラマ
常念岳山頂(2,857m)に登頂! 祠の向こうは北アルプスの大パノラマです
常念岳山頂の標識の前で記念撮影する登山者
山頂標識とパチリ。がんばった甲斐がありました

山頂からは、蝶ヶ岳へと続く縦走路がくっきり。反対側には燕岳方面への稜線も見えます。この道をたどっていく登山者の姿を見送りながら、「いつかは私たちも縦走してみたいね」と夫婦の夢がひとつ増えました。

常念岳山頂から蝶ヶ岳へと続く縦走路
蝶ヶ岳へと続く縦走路。「いつかは縦走してみたいな🥲」と夢がひとつ増えました
常念岳山頂から望む燕岳方面へと続く稜線
反対側には、燕岳方面へと続く稜線。どこまでも歩いていけそうです

穂高連峰をバックに記念写真を撮って、名残惜しいですが小屋へ戻ります。

三股・常念小屋・常念岳方面を示す道標
名残惜しいですが、道標に従って小屋へと下ります

朝ごはんを済ませて、ピストン下山

持参の朝食と、下山準備

今回、小屋の朝食は頼まず、朝ごはんを持参していました。朝食の時間を待っていると、ご来光に間に合わないからです。ご来光派の方には、この作戦おすすめです。

山頂から見下ろすと、常念小屋の赤い屋根が小さく見えました。あの下でみんなが朝ごはんを食べているんだなあ、なんて思いながら下ります。

常念岳の下りから見下ろす常念小屋の赤い屋根
山頂から見下ろすと、常念小屋の赤い屋根が小さく見えました

登った道を、とことこ下る

小屋で軽く朝食を済ませ、7時半ごろ下山開始。来た道をそのまま戻るピストンです。

快晴の常念乗越から望む槍ヶ岳と常念小屋の赤い屋根
最後にもう一度この景色。名残惜しい大展望に別れを告げて下山です

下りは沢の音に送られながら、テンポよく。とはいえ胸突八丁の階段は下りも気が抜けません。「膝にくる・・😫」「まだ大丈夫……たぶん😭」なんて言い合いながら、11時半ごろ、無事に一ノ沢登山口へ下山しました。

🕐 2日目のタイムライン

3:48 荷物を預けて常念小屋を出発

アタックザックで、ヘッドライトの灯りを頼りに

4:54 常念岳山頂に登頂・ご来光

ピンクに染まる槍・穂高を心ゆくまで

7:29 朝食を済ませて下山開始

一ノ沢を、来た道のままピストンで

11:21 一ノ沢登山口に下山

駐車場まで歩いて、11時半ごろ無事ゴール

🏔️ まとめ

現金忘れの1時間ロスから始まった常念岳でしたが、終わってみれば大満足の1泊2日でした。常念乗越で出会う「槍ヶ岳の大展望」、デッキでの贅沢ランチ、そしてピンクに染まる山々とご来光。北アルプスのごほうびが、ぎゅっと詰まった山だと思います。

道がよく整備された一ノ沢ルートは、小屋泊デビューにもおすすめです。ただし林道の通行止めなど状況が変わりやすいので、最新情報の確認だけはお忘れなく。あと、山小屋に泊まる方は現金もお忘れなく。私たちとの約束です。

管理人
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駆け出しブロガー
はじめまして、「おいじ」です。
40代になってから、夫婦でのんびり登山を始めました。体力に自信があるわけではありませんが、「まだ見ぬ景色に出会いたい」という気持ちで、マイペースに山を楽しんでいます。
最近はカメラにも挑戦中の初心者です。
このブログでは、アラフィフの無理しない登山や装備、夫婦登山のあれこれを、同じ目線でゆるっと綴っています。
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